山口県萩市で400年の歴史を持つ「萩焼」と透明な輝きを放つ「萩ガラス」を体験!人気工房のアクセス、予約方法、料金まで徹底解説。旅の思い出に世界に一つだけの作品を作ってみませんか?
はじめに:山口県萩市で「ものづくり」の伝統に触れる旅へ

山口県萩市は、歴史と文化が息づく魅力的な場所です。ここでは、約400年の歴史を持つ萩焼と、透明感あふれる萩ガラスという、二つの素晴らしい伝統工芸が現在も受け継がれています。この記事では、萩の豊かな文化と工芸に触れる旅を計画しているあなたへ、それぞれの魅力と、実際に体験できる工房の詳しい情報をご紹介します。ものづくりの背景にある歴史や、各工房での予約方法、料金の目安まで詳しく解説するので、ぜひ萩の旅の計画に役立ててくださいね。
萩焼の歴史と魅力:400年の時を経て育まれる「七化け」の美しさ
萩焼のルーツと「七化け」の不思議

萩焼は、今から約400年前の江戸時代初期にその歴史が始まりました。慶長の役に際して、当時の藩主である毛利輝元が朝鮮半島から高名な陶工たちを招き、萩の地に御用窯を築いたことが起源とされています。この歴史が、萩焼の深い魅力の根源です。(出典:萩焼会館公式サイト)
萩焼の最も特徴的な魅力の一つが「七化け(ななばけ)」です。これは、器を使い込むほどに、お茶や水分が土の粒子にゆっくりと染み込み、色合いや光沢が少しずつ変化していく現象を指します。時間が経つにつれて器の表情が深まり、持ち主だけの唯一無二の風合いへと育っていくのです。この独特の経年変化が、萩焼が多くの人に愛される理由となっています。
萩焼体験のおすすめスポットと詳細情報
萩市では、初心者でも気軽に楽しめる萩焼体験ができる工房がいくつかあります。ここでは、特におすすめの2つのスポットをご紹介しましょう。
萩焼会館:手びねり・絵付けで気軽に陶芸体験
萩焼会館は、萩焼の歴史や多様な作品に触れながら、気軽に陶芸体験を楽しめるスポットです。特に、土の感触を楽しみながら形を作る「手びねり体験」や、素焼きの器に自由に絵を描く「絵付け体験」が人気です。手回し式の卓上ろくろを利用できる場合もありますが、本格的な電動ろくろ体験は現在休止中なのでご注意ください。(出典:萩焼会館公式サイト、じゃらんnet)
- 体験内容:
- 手びねり体験: 粘土から自由に形を作る初心者向けの体験。世界に一つだけのオリジナル作品を制作できます。小さなお子様(保護者同伴)でも参加可能です。
- ろくろ体験: 陶芸家のように電動ろくろを使って成形する本格的な体験。萩焼の奥深さをより深く味わいたい方におすすめです。
- 絵付け体験: 素焼きの萩焼に自由に絵付けをする体験。手軽に楽しくオリジナル作品を作りたい方にぴったりです。
- 料金目安: 2,200円~3,300円(※別途送料、焼き上げ代がかかる場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。)
- 所要時間: 約60分~90分
- 営業時間: 8:30~17:00(団体予約8:00〜) / 年中無休
- 定休日: 不定休(公式サイトで要確認)
- 予約: 事前予約を推奨します(特に週末や連休は混み合います)。
- 住所: 〒758-0011 山口県萩市 椿東新川東区3155
- アクセス:
- JR萩駅から車で約10分。
- 萩博物館より徒歩約5分。
- 無料駐車場完備(約50台)。
- 詳細情報: 萩焼会館 公式ウェブサイト
千春楽 城山:本格的な作陶から絵付けまで楽しめる老舗窯元
萩城跡にほど近い場所にある千春楽 城山(ちはるらく じょうざん)は、萩焼の伝統を受け継ぐ老舗窯元です。ここでは、手びねりや絵付けなど、萩焼の魅力を体験することができます。歴史ある窯元で、あなただけの萩焼作品作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
- 体験内容: ろくろ体験、手びねり、絵付け体験(詳細は要問い合わせ)
- 料金目安: 950円~4,000円
- 所要時間: 30分~60分
- 営業時間: 8~17時(体験最終受付は~16時)
- 定休日: 無休
- 予約: 事前予約をおすすめします(詳細は直接お問い合わせください)。
- 住所: 山口県萩市堀内31-15
- 電話番号: 0838-25-1666
- 詳細情報: 千春楽 城山 公式ウェブサイト
萩焼の選び方・楽しみ方:日常使いからお土産まで
PRODUCTS 萩陶苑の萩焼製品の紹介 | 萩焼窯元 萩陶苑 椿秀窯 HAGIYAKI SHUTOUEN
萩焼は、その素朴な美しさから、お茶碗やお皿といった日常使いの器としてはもちろん、贈り物やインテリアとしても大変人気があります。
- 日常使いには: 温かみのある手触りが特徴の飯碗や湯呑みがおすすめです。使えば使うほど手に馴染み、風合いが変化していく過程を楽しめます。
- お土産には: 小皿やカップ、箸置きなど、持ち運びやすいサイズのものが人気です。萩焼ならではの素朴な美しさは、贈る相手を選びません。
- 作家物を探す: 萩市には多くの窯元や作家が点在しています。それぞれの個性が光る作品を探すのも、萩焼の楽しみ方の一つです。萩焼会館やギャラリーで、お気に入りの一品を見つけてみましょう。
萩ガラスのきらめき:製造工程と体験の魅力
萩ガラスとは?透明な美しさの秘密
萩ガラスは、透明度が高く、光を美しく反射する現代的なガラス工芸品です。特に、萩市笠山で採れる良質な石英玄武岩を原料の一部として使用しており、その特有の透明感と輝きが生まれます。職人の手によって一つ一つ丁寧に作られる萩ガラスは、機能性と芸術性を兼ね備えた逸品です。
クリスタルガラスに匹敵するその透明度から、グラス、花器、アクセサリーなど、様々な製品が生み出されています。萩焼とは対照的な、繊細でモダンな美しさが魅力です。
萩ガラス体験ができる工房と詳細
萩ガラスの体験は、主に萩ガラス工房で行われています。自分だけのオリジナルガラス作品を作れる貴重な機会です。
萩ガラス工房:オリジナルガラス制作体験で創造性を発揮
美しい萩の自然の中に佇む萩ガラス工房では、熟練の職人の指導のもと、吹きガラス体験を通してオリジナルのガラス作品を制作できます。熱いガラスに息を吹き込み、形を整える工程は、忘れられない感動体験となるでしょう。
- 体験内容:
- 吹きガラス体験: グラスや一輪挿しなど、数種類の中から形を選び、色ガラスを組み合わせて制作します。
- サンドブラスト体験: ガラス製品に砂を吹き付けて模様を彫り込む体験。手軽にオリジナルデザインを楽しめます。
- アクセサリー制作体験: 萩ガラスを使ったピアスやネックレスなどのアクセサリーを制作します。
- 料金目安: 1,800円~4,000円
- 所要時間: 20分~2時間
- 営業時間: 9:00~17:00(体験受付は16:00まで)
- 定休日: 年末年始
- 予約: 事前予約を推奨します。
- 電話番号:0838-26-2555
- 住所: 〒758-0011 山口県萩市大字椿東越ヶ浜1189-453
- アクセス:
- 広島方面より
山陽自動車道・防府東インターから約 80分
中国自動車道・山口インターから約 60分 - 九州方面より
中国自動車道・美祢インターから 約40分 - 飛行機
山口宇部空港から 約80分
萩・石見空港から 国道191導線経由 約60分 - 新幹線
新山口駅から特急バス「はぎ号」約60分
萩バスセンターにて「越ヶ浜・奈古方面」乗換 約10分
越ヶ浜入口または越ヶ浜(終点)下車
国道191号線から「笠山」方面へ曲がり直進 - 詳細情報: 萩ガラス工房 公式ウェブサイト
萩ガラス製品の魅力と購入ガイド
萩ガラスの製品は、その透明感と繊細なデザインから、日常を彩るアイテムとして、また特別な日の贈り物としても最適です。
- グラス・食器: 食卓を華やかに彩るグラスや小鉢は、光の当たり方で表情を変え、料理や飲み物をより美しく見せてくれます。
- アクセサリー: ピアス、ネックレス、ブレスレットなど、身につけることで萩ガラスの繊細な輝きを楽しめます。
- インテリア: 花器や置物などは、部屋に飾るだけで空間を洗練された雰囲気に演出します。
工房に併設されたショップや、萩市内の土産物店で購入できます。オンラインストアがある工房もあるので、遠方の方も手軽に萩ガラスの美しさを手に入れられます。
伝統工芸体験の疑問を解決!よくある質問(FAQ)
萩市での伝統工芸体験に関するよくある質問をまとめました。
Q1:萩焼と萩ガラスの体験はどこでできますか?
A1:萩焼体験は「萩焼会館」や「千春楽 城山」で、萩ガラス体験は「萩ガラス工房」で可能です。それぞれの工房で、手びねり、絵付け、ろくろ、宙吹きガラスなどの多様な体験メニューが提供されています。
Q2:萩焼・萩ガラス体験の予約は必要ですか?
A2:はい、特に週末やゴールデンウィーク、夏休みなどの連休期間、および団体でのご利用の場合は、事前予約が強く推奨されます。 各工房の公式サイトまたはお電話で、最新の予約状況をご確認の上、早めの予約をおすすめします。
Q3:体験で制作した作品はいつ持ち帰れますか?
A3:萩焼も萩ガラスも、制作後に窯での焼成や専用の窯でゆっくりと冷ます工程(徐冷)が必要となるため、原則として当日持ち帰ることはできません。 完成までには約1~2ヶ月程度かかり、作品は後日、ご指定の住所へ郵送でお届けとなります(別途送料がかかる場合があります)。
Q4:体験料金はどのくらいですか?
A4:体験内容によって料金は異なります。一般的な目安としては、萩焼体験は1,500円~3,000円程度、萩ガラス体験は3,000円~5,000円程度が中心です。これらの料金には材料費が含まれていますが、郵送の場合は別途送料が発生します。詳細な料金や最新の情報は、各工房の公式サイトでご確認ください。
Q5:萩市で伝統工芸体験以外におすすめの観光スポットはありますか?
A5: 萩市は世界遺産「萩城下町」をはじめ、歴史的な町並みが魅力です。幕末維新の志士たちが学んだ松下村塾、萩の歴史を学べる萩博物館、江戸時代の商家の暮らしがわかる菊屋家住宅など、歴史と文化に触れるスポットが多数あります。また、日本海に面しており、美しい海岸線の景観も楽しめます。
Q6:萩焼の特徴「七化け」とは何ですか?
A6:「七化け(ななばけ)」とは、萩焼の器を長年使い込むうちに、お茶やお酒などの水分が器の土に徐々に染み込み、そのことで器の色合いが深まったり、光沢が増したりと、器自体の表情が変化していく独特の現象のことです。時間が経つほどに器が「育つ」とされ、使い手によって異なる世界に一つだけの風合いが生まれます。
萩市伝統工芸体験を最大限に楽しむためのヒント
体験の予約方法と注意点
伝統工芸体験は、旅の素晴らしい思い出になりますが、スムーズに楽しむためには事前の準備が大切です。
- 予約は必須?: 特に週末や連休、観光シーズン中は、体験工房が混み合い、予約なしでは参加できない場合があります。希望の体験日時が決まっている場合は、必ず事前に各工房の公式ウェブサイトから予約するか、電話で問い合わせましょう。
- 服装: 陶芸体験では粘土や釉薬が服につく可能性があります。汚れても良い服装やエプロンを持参すると安心です。ガラス体験では熱気を伴うため、動きやすく燃えにくい服装が望ましいです。
- 作品の引き渡し: 萩焼や吹きガラスなど、焼き上げや冷却が必要な作品は、当日持ち帰りができません。後日郵送(別途送料)となる場合が多いので、事前に確認し、郵送先の住所などを準備しておきましょう。
各工房へのアクセス情報と周辺駐車場
萩市内の主要な伝統工芸工房は、車でのアクセスが便利です。公共交通機関を利用する場合は、事前にバスの時刻表を確認しておきましょう。
- 萩焼会館: 萩市内の主要観光スポットからも近く、駐車場も完備しています。
- 萩ガラス工房: 少し郊外に位置しますが、無料駐車場があり、車でのアクセスが便利です。
各工房の詳細は、それぞれの公式サイトやGoogleマップで確認できます。
伝統工芸と合わせて訪れたい萩市観光スポット
伝統工芸体験を楽しんだ後は、萩市内の他の魅力的なスポットにも立ち寄ってみませんか?
- 【世界遺産】萩城下町: 伝統工芸体験の後は、徒歩圏内にある城下町を散策し、歴史情緒あふれる町並みに浸るのがおすすめです。武家屋敷や旧宅を巡り、幕末の歴史に思いを馳せましょう。
- 萩・明倫学舎: 旧藩校明倫館の跡地に建てられた近代建築で、萩の歴史や文化を学ぶことができます。お土産店やレストランも併設されています。
- 東光寺: 毛利家墓所がある、萩を代表する寺院の一つです。美しい庭園も魅力です。
- 笠山: 萩ガラス工房の近くにある、日本最小の活火山。山頂からは美しい日本海の景色を望めます。
まとめ:萩の伝統工芸で心豊かな旅の思い出を

この記事では、山口県萩市で体験できる魅力的な伝統工芸、萩焼と萩ガラスについてご紹介しました。それぞれの歴史や特徴、そして実際にものづくりを体験できる工房の詳細情報までを網羅しています。
萩の地で、職人の技に触れ、あなただけのオリジナル作品を創る体験は、きっと忘れられない旅の思い出になるはずです。この記事が、あなたの萩市での伝統工芸体験の計画に役立ち、素晴らしい出会いと感動に満ちた旅のきっかけとなれば幸いです。ぜひ、萩市を訪れて、歴史と美が織りなす伝統の技を五感で感じてみてください。